医療機関向け広報誌「まんなか」2026.8号 ロボット手術経験を活かし、低侵襲な泌尿器科診療を
インタビュー全文
Q1.プロフィールを教えてください
これまでの経歴
西条市出身。2013年に愛媛大学卒業、泌尿器科医として神戸市立医療センター中央市民病院、京都大学病院、沼津市立病院、康生会武田病院を経て2026年4月に西条中央病院入職。
所属学会
日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会
資格 免許
日本泌尿器科学会専門医・指導医。
泌尿器内視鏡腹腔鏡技術認定医
泌尿器ロボット支援手術プロクター膀胱・前立腺
趣味
ゴルフ、キャンプ
Q2.西条中央病院に着任された先生のご経歴や、これまで主に取り組まれてきた診療について教えてください
初期研修終了後、泌尿器科を選択してから11年間は県外で臨床に従事していました。
どこも比較的大きく、症例数の多い病院で研鑽を積んでいましたので一般的な泌尿器科関連疾患については対応可能です。
Q3:泌尿器科を専門に選ばれたきっかけや、診療で大切にされていることを教えてください
泌尿器科の先生の明るい性格や人柄に惹かれました。また、他科に先駆けてロボット手術を導入しており、若手教育にも積極的な印象を受けました。また、悪性腫瘍、排尿障害、尿路結石、腎移植、女性泌尿器科など内科的疾患から外科的手技など専門分野が多岐に渡ることも泌尿器科を選択した理由です。
Q4:泌尿器科では、どのような症状や疾患を中心に診療されていますか
男性女性の排尿障害、尿路悪性腫瘍など成人泌尿器科疾患を中心に診療を行っています。
Q5:地域の先生方からご紹介いただきたい症状や検査所見には、どのようなものがありますか
排尿困難や尿閉、頻尿、失禁、血尿などを中心に排尿、尿路に関わる症状全般について。また、PSA高値や水腎症など健診での異常所見についてももちろん対応させていただきます。
Q6:紹介前に確認しておくと、診療がスムーズになる情報や検査結果があれば教えてください
もともと自己導尿をされている方や尿路カテーテルの交換が必要な場合、使用されているカテ―テルでの対応が困難なことがありますので事前に採用があるかご相談いただけると助かります。その他診断や紹介先に迷う場合、当院で対応できない場合でも適切な施設に紹介させていただきますのでご紹介ください。
Q7:健診などで尿潜血やPSA高値を指摘された場合、どのような流れで診療を行っていますか
病歴や重症度、特に喫煙歴など尿路上皮癌のリスクを加味したうえでエコー、CT検査、尿細胞診でスクリーニング検査を行います。必要と考える場合には膀胱鏡検査を当日行うこともあります。特に尿潜血のみで、肉眼的血尿を認めない場合には原因が特定できないことも多いため、その場合には定期的な観察を行います。
PSA高値の場合も、あればこれまでの検査歴や家族歴を確認、年齢や併存症の内容、エコーや直腸診の所見を踏まえ、MRI検査や前立腺生検の適応を判断します。PSAが高くても前立腺生検を行って癌組織を認めないこともありますので、その際も定期的な経過観察が必要です。
Q8:今後、当院で力を入れていきたい診療や、手術体制の充実について、どのような展望をお持ちですか
まずは一般的な泌尿器科のある病院で、少人数でも対応ができる検査、手術の導入を目指しています。今年中に前立腺生検や経尿道的手術(膀胱腫瘍切除術、前立腺切除術、止血術)を施行可能なように準備を進めています。また、近年泌尿器科で話題となっている低侵襲治療である経尿道的前立腺吊り上げ術についても導入を予定しています。
これまでは特に、腹腔鏡手術やロボット手術の研鑽に励んでいたのでそれらの手術も行いたい気持ちはありますが、当面は地域のニーズを重視しつつ、少しずつできることを増やしていきたいと考えています。
Q9:最後に、地域の医療機関の先生方へメッセージをお願いします
まだ、専門的な検査や手術については準備中で対応できないことも多々あり、地域の先生方や患者さんにご迷惑をおかけすることもあろうかと思います。ですが今回、出身地である西条市の医療に貢献したいという気持ちで今回西条に戻ってきました。ご紹介いただいた患者さん、先生方に当院を紹介して良かったと思っていただけるような診療を目指していますので、今後ともよろしくお願いいたします。
