大切な微量元素について 小児科主任医長 牧野 景(こんにちわ2026年2月号)
子どもの栄養を考える上で重要な要素として、「微量元素(びりょうげんそ)」があります。
栄養というと、たんぱく質、脂質、炭水化物といった三大栄養素がまずは思い浮かびますが、ビタミン、食物繊維とともに、体に必要な量はわずかでも、健康や成長に大きな影響を与えるのが、亜鉛、銅、鉄、セレンなどの微量元素です。
こういった微量元素は体内で作り出すことができず、毎日の食事から摂取する必要があります。
中でも今回は亜鉛についてお話したいと思います。亜鉛は、身長や体重の増加、免疫機能、味覚、皮膚や粘膜の健康に深く関わっています。亜鉛が不足すると、成長がゆっくりになる、風邪をひきやすくなる、食欲が低下する、口内炎や湿疹が治りにくいなど、さまざまな症状が現れる可能性があります。
特に成長期の子どもに必要ですが、偏食、小食が続くと不足しやすい点に注意が必要です。
亜鉛は、肉類、魚介類(牡蠣が有名です)、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれていますが、インスタント食品や加工食品中心の食生活では十分に摂取できないことがあります。
「よく噛み、いろいろな食材を味わって食べること」が、結果として亜鉛などの微量元素を含む栄養バランスの良い食事につながります。
子どもの健やかな成長のためには、普段意識することがほとんどない栄養素である微量元素を意識して食生活を送ること、つまり、できる範囲でよいので、加工食品やインスタント食品の比率を減らし、いろいろな種類の食品をバランスよく摂取することが大切です。
毎日の食事が、子どもの将来の健康の土台を作っていることをあらためて認識いただき、この1年も元気に健康に過ごしていきましょう。
小児科主任医長 牧野 景