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2025-05-01

全身麻酔とアレルギーについて 麻酔科医長 越智香織(こんにちわ2025年5月号)

 こんにちは、麻酔科の越智と申します。今回は麻酔科外来で必ずお聞きするアレルギーの有無と全身麻酔の関係についてお話しします。
全身麻酔においては、患者さんが安全に手術を受けることが最優先です。そのため麻酔科医は事前に予測できる危険に対して十分に準備して麻酔をかけます。その危険のうちの一つが、麻酔で使う薬や道具に対するアレルギーです。あらゆるものがアレルギーの原因となりますが、特に頻度の高いものの一つがラテックスという天然ゴム製品(手術用の手袋やチューブなど)に含まれる成分です。
 ラテックスアレルギーは単独で発生することもありますが、実は特定の果物にもアレルギー反応を示すことがあることが知られています。これは「交差反応」と呼ばれる現象で、ある物質に対してアレルギーを持つ人が、似た成分を含む別の物質に対してもアレルギー反応を示すことを指します。ラテックスと特定の果物(バナナ、キウイ、アボカド、栗など)が似たタンパク質を含んでいるのが原因です。例えば、ラテックスアレルギーの方がバナナを食べると、口の中がかゆくなったり、腫れたりすることがあります。これは、バナナに含まれる成分がラテックスと似ているために、体が誤ってラテックスとして反応するためです。
 アレルギーを起こすと、重篤な場合には呼吸困難やアナフィラキシーショックなど命に関わります。事前にアレルギーについて詳しく聞くことで、使用する薬剤や器具を選ぶ際に注意を払い、安心して治療を受けていただくことができます。麻酔科診察の際にアレルギーの有無やそれに関する情報をしっかり伝えていただくことが安全な手術をする上でとても大切ですので、同じ質問を何度もされるかも知れませんがご協力の程お願いいたします

麻酔科医長 越智香織

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