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こんにちわ2022年3月号 心臓と腎臓の深い関係-心腎連関症候群- 循環器内科部長 中村真胤

 心臓と腎臓のいずれか一方に障害が起こると、他の方にも影響して障害が起こることがあります。心臓の働きが弱まり、体に十分な血液が行き渡らなくなる心不全の患者さんに腎機能の低下も併せて起こると、生命への危機に陥るリスクが高まることが知られています。また、慢性腎臓病の患者さんは脳卒中や心臓病を起こすリスクが高まることもわかっています。さらに、糖尿病、血管炎、敗血症など全身に影響する病気にかかると、心臓と腎臓の機能が同時に低下することも珍しくありません。このように病気で身体機能に異常が起こる場合、心臓と腎臓の間に深い関係がある状態を「心腎連関症候群」と呼びます。心腎連関症候群は、心臓や腎臓の機能低下が急速に起こる急性疾患と、徐々に低下する慢性疾患に分けてどのように機能が低下するかによって5つの型に分類されます。心臓と腎臓の関係を示す例として、心不全の患者さん3人のうち1人に中等度以上の腎機能の低下が起こることが知られています。さらに、急性心不全で入院、治療を受けた患者さんの2~3割が急性腎障害を起こしていることもわかっています。多くの場合、心機能を改善させると腎機能も改善することが報告され、腎機能低下は早期診断と治療によって改善できると期待されています。腎機能は通常「eGFR」(換算糸球体濾過率)という腎臓が尿を作る能力を調べます。また急性腎障害の早期診断に尿中バイオマーカーとしてL-FABPNGALが有効であり重症度の判定や生命予後の予測に参考すべき検査とされています。心腎連関症候群の薬物療法には利尿薬、ACE阻害薬とARB、血管拡張薬、強心薬がありますが薬物療法で治療効果が見られない場合は心機能を改善する方法として心臓の機能を補助する補助人工心臓があり、腎障害が悪化して尿量が低下して体液量のコントロールが十分できなくなった場合は強制的に水分を体外に排出させる血液透析があります。以上、心臓と腎臓には深い関係があるため相互に臓器障害の有無を調べて早期に治療を行うことは病状の悪化を予防する上で重要ですので息切れ、動悸、全身のむくみ、尿量の低下など心臓や腎臓に障害が疑われる方は積極的な検査・治療をお勧めします。

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