こんにちわ誌

2019年2月号
機能性ディスペプシアについて            放射線科医長  吾妻 佐奈江

 機能性ディスペプシアとは、あまり聞きなれない病気と思いますが、胃の痛みや胃もたれなどのさまざまな症状が慢性的に続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がん等のような異常がみつからない病気です。生命にかかわる病気ではありませんが、つらい症状により、患者さんの生活の質(QOL)を大きく低下させてしまう病気です。

 

 主な症状は「つらいと感じる食後のもたれ感」「食事開始後すぐに食べ物で胃が一杯になるように感じて、それ以上食べられなくなる感じ(早期飽満感)」「みぞおちの痛み」「みぞおちの焼ける感じ(心窩部灼熱感)」の4つです。

 

 日本人の4人に1人は機能性ディスペプシアを持っているという調査結果もあり、決して珍しい病気ではなく、誰もが罹患する可能性のある病気です。

 

 また、機能性ディスペプシアを引き起こす原因は1つだけではなく、いくつか組み合わさって症状が起こると考えられています。主な原因として①胃・十二指腸運動が障害された場合 ②胃・十二指腸の知覚過敏が生じている場合 ③心理的要因がある場合 ④胃酸が原因となる場合があります。そのほか、アルコール、喫煙、不眠などの生活習慣の乱れや胃の形態(特に胃の上部が拡張し変形した瀑状胃等)が関与していることもあります。

 

 機能性ディスペプシアの治療は主に薬物療法、生活指導です。薬物療法は症状に合わせて、胃酸の分泌を抑える酸分泌抑制薬や胃の動きを促す薬を用いて治療を行っていきます。

 

 当然、生活習慣の乱れ・偏った食事内容になっている方は、生活習慣の見直し・改善が必要です。上記症状でお悩みの方、気になる方は、病院を受診し相談していただければと思います。

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