こんにちわ誌

2015年12月号
急性冠症候群とは    循環器科部長 中村真胤

 心臓は心筋と呼ばれる筋肉でできており、全身に血液を送り出す、いわばポンプとしての働きをしています。心臓が活動するために酸素と栄養を供給する血管(冠動脈と呼びます)は、体内の他の血管と同様に、年齢と共に「悪玉コレステロール」を主とした脂質が沈着します(これを「プラーク」といいます。)

 急性冠症候群とは、このプラークが何らかの原因で破けて、冠動脈内に血の塊(「血栓」)が急にでき、血液の流れが非常に悪くなったり、血管が詰まってしまうために起こる現象をいい、強い前胸部痛を特徴とします。

 従来の急性心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死を病気の起こる仕組みからひとまとめにした呼び方で、 (1)脂質異常症(高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症)、(2)糖尿病、(3)高血圧、(4)喫煙、(5)加齢(男性45歳以上、女性55歳以上)などの危険因子が多くある人ほど、急性冠症候群にかかりやすいといわれています。

 治療には薬物療法や狭くなった冠動脈をカテーテルで広げて血液の流れを改善する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)や冠動脈バイパス術があります。

 予防のためには(1)満腹を避けて、食事に含まれる塩分や脂質を減らすこと(2)水泳、ウオーキングなど有酸素運動を1回30分程度、週3、4回行うこと(3)十分な睡眠や気分転換でストレスをうまく解消すること(4)禁煙をして過度な飲酒は慎むことなどが必要であり、急性冠症候群にならないよう日頃から気をつけて見て下さい。

 

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