こんにちわ誌

2015年5月号
認知症にどう対応するか   内科部長 太宰康伸

 西条地区は、山間地区・離島ほどではないですが、都市部に比べて急速な高齢化社会を迎え、その状態が5-10年程度続き、その後、急速な人口減少を迎えます。このような急激な人口構成の変化の中で、認知症の方が急速に増えてきています。さらに、子供さん達も遠くに住み、家族による介護を期待できない方が、増え続けています。そのため、認知症、また、認知症予備軍の方に、社会がどう対応するかを避けて通れない切迫した事態になってきています。そういう状況の中で、認知症とその周辺症状(俳諧、妄想など)にどう対応してよいかが知られていないために、介護の破綻を来している場面が多いように思われます。  

 認知症対応の2本の柱は、発症の予防とすでに発症している方にどう対応するかにあります。まず、すでに認知症を発症している方の対応として、残念ながら投薬は病気の進行を少し遅らせる程度の効果しか期待でないのが現状です。そのため、認知症の方を取り巻く衣食住を含め心理的・物質的環境を、いかに整え心と生活の質の維持改善を図るかが鍵となります。この点で、病院から情報を発信する必要性を感じていますし、また、その準備を行いつつあります。次に、認知症の発症予防に関しては、現在、十分な運動、十分な栄養素を網羅した適切な食事摂取、糖尿病・高血圧の適切な治療が、発症予防に結びつく可能性があることが報告されてきており、日々の生活の中に取り入れていくことが大切です。  

 最後に、年老いても、人に愛され、社会に貢献できる人でいていただきたいと思います。

 

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