こんにちわ誌

2015年4月号
橈骨遠位端(手関節)骨折について            整形外科部長 竹田治彦

 骨粗鬆症に伴う四肢の骨折には上腕骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折、また大腿骨近位部骨折などがあります。骨粗鬆症の治療は近年めざましくビスフォスフォネート製剤、副甲状腺ホルモン製剤、そして抗RANKL抗体などの進歩により骨折抑制効果は明らかに成果がみられていますが、一方で現在でも骨粗鬆症に伴う四肢の骨折がなくなったというわけではありません。そしてそれらの骨折のうち手術の適応と思われる場合も少なくないのも現状です。

 さてここで橈骨遠位端骨折についてお話しします。橈骨遠位端骨折は全骨折の1/6を占める頻度の多い骨折でありその発生は十代や二十代の若年層と高齢者に多くみられます。上腕骨近位部骨折もそうですが橈骨遠位端骨折は左に多い傾向があります。これは大腿骨近位部骨折がやや左か左右同等かの発生頻度と比較すると人が転倒して手を突く時に左手を突いていることと関係していると言われています。

 治療はギプス固定や副木固定の適応も今でも多く行われますが骨粗鬆症の治療の進歩と同様にその手術の方もめまぐるしい進歩がみられます。手術は経皮的鋼線固定、創外固定等の時代の変遷を経て特に近年の掌側ロッキングプレートは骨折手術後の患者さんの日常生活動作の改善とその満足度に大きな福音をもたらしたと思います。骨折手術で求められるものは強固な固定と早期の可動域訓練です。掌側ロッキングプレートはその2つの目的を叶えていると言える手術です。

 橈骨遠位端骨折の手術に限らずこれからもまだまだ骨折の治療は進歩すると思いますが日常から患者さんに今出来る最も良い治療を届けていきたいと思います。

 

 

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