こんにちわ誌

2014年3月号
南海トラフ大地震への対策は万全か?              内科部長 太宰康伸

 南海トラフ大地震発生時の国の新しい最悪の被害想定では、西条市は東予地方では最も被害が大きいとされている。震度7の地震に加え、同時に約1mの地盤沈下が発生し、その3時間後に第1波の津波が来襲し、最大波の津波は約8時間後に来るとされ、その時の最大高さは3.4mである。地図上では、国道11号線まで津波が到達し、多数の死傷者がでることが予測されている。津波の到達域は、愛媛県地震想定被害調査の愛媛県津波浸水想定(愛媛県庁ホームページ)で確認できる。

 愛媛県独自の被害想定は、国の想定より大きく、当院の検査診断機器・液体酸素・水源・備蓄食料・薬剤・透析水の浄化装置のほとんどが、低層階に集中しているため使用不能となり、低層階の病棟にも多大な影響がでると思われる。更に、津波が引くまでに数日を要し、また、非常に広域の災害となるため救援物資の到着まで長期の日数がかかることが予想され、その間、自前で対応しなければならない。

 天災は防ぎようがないが、被害は、事前に適切に想定し対応できるようにしておけば減らすことはできる。地震発生後の対応で、太平洋岸に比べて有利な点は、津波の到達までに3~4時間程度の猶予があることである。津波の被害を免れる可能性のある医療機関を中心として、行政・各医療機関・地域住民が広域で連携して対処する必要があるが、現状はどうであろうか。医療機関にも医薬品の長期の備蓄はなく、また、医薬品の供給回復に長期間を要する可能性が高いため、生活用品・食料品の備蓄と同様に、病気で治療中の方は、自分の身を自分で守るために、内服薬の個人的なとりおきも考慮していただきたい。

 

 

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