こんにちわ誌

2013年9月号
ピロリ菌の除菌治療を受けられる方へ               副院長 放射線科 二宮克彦

 今年2月よりピロリ菌の除菌治療が胃・十二指腸潰瘍以外に新たに慢性胃炎も保険適応となり除菌治療を受ける方が増加しています。慢性胃炎はピロリ菌の感染により生じますが、除菌により胃炎の改善や進行を防止することで胃癌の発生率は約1/3に減少すると言われています。

  ピロリ菌の除菌には2種類の抗生剤と胃酸を抑える胃薬を7日間服用します。初回治療での成功率は70~80%、除菌できなかった方は薬の種類を変えた2回目の治療で90~95%の成功率です。治療を成功させるために重要なことは飲み忘れずに続けて服用することです。2回続けて飲み忘れると除菌はまず成功しません。喫煙も除菌率を低下させるので治療中の禁煙は必須です。また2回目の治療の際は飲酒により腹痛、嘔吐などの副作用が出現することがありアルコールも控える必要があります。

 治療の際、過去に薬のアレルギー歴のある方は強い副作用が起こる危険性があり必ず治療前に申告しなくてはなりません。治療中の副作用は下痢や軟便がもっとも多く、次いで味覚異常、発疹、肝機能異常等が挙げられます。ほとんどは軽症で治療を継続して問題ありませんが、重度の下痢や血便、腹痛、薬疹が発生した場合は服用を中止しなくてはなりません。除菌治療後、胸焼け等の逆流性食道炎の症状が出現する場合もありますがそのほとんどは一過性で胃酸を抑える薬で改善します。

 さて除菌に成功すれば胃癌の発生は抑制されますがゼロになるわけではありません。特に慢性胃炎が進行し高度の萎縮性胃炎になると除菌後の胃癌予防効果は劣るとされています。従って除菌成功後も定期的な胃カメラ検査を受けることも大切なことです。

 

 

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