こんにちわ誌

2013年3月号
ピロリ菌保険適用拡大               外科部長 宮内勝敏

 今年2月、ピロリ菌の感染による胃炎について除菌治療が、保険適用として認められる見通しとなった、との新聞報道がありました。ピロリ感染により萎縮性胃炎が生じ、腸上皮化生へと進行し、そして胃癌が発生します。感染した人の8%が胃癌になると推定されいて、またピロリ菌に感染している人は未感染の人に比べ、胃癌になるリスクが20倍以上高くなるとも言われています。したがって、ピロリ菌を除菌することで胃癌発症が抑えられることが期待されています。

 今まで胃潰瘍あるいは十二指腸潰瘍を伴ったピロリ菌感染でなければ保険適用は認められていませんでした。胃カメラで、胃癌を発症しやすい萎縮性胃炎を認めていても、ピロリ菌感染診断の保険適用ではありませんでした。今後、胃カメラあるいはバリウム検査で胃炎が認められれば、ピロリ菌がいるかいないかの感染診断を受けることができ、さらに感染しているようであれば除菌治療を受けることができ、より早い段階で胃癌に対する予防的治療が受けられるようになります。

 しかし、除菌治療をうければ全て解決するかというとそういう訳には行かないようです。除菌治療自体に下痢、口内苦味、口内炎などの副作用があり、除菌治療終了後にも胸やけなどの逆流性食道炎発症の危険があり、ピロリ菌再出現も年間2%以下の確立で起こると言われています。

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