こんにちわ誌

2012年2月号
「究極の検査」 循環器科 医長 上谷晃由

「究極の検査」 

皆さんが考える究極の検査とはどのようなものでしょうか?低侵襲にも関わらず診断精度が高く、検査時間も短くて済み、それでいて安い!といったところでしょうか。

特に循環器疾患の診療では多くの画像検査を行うわけですが、残念ながら究極と言えるほどの画像検査は今の時点では存在しないのではないでしょうか。だからこそ、それぞれの検査の欠点・利点を把握した上で、検査の種類・順番を熟考し、患者さんにあった検査スケジュールを組み立てることで確定診断に繋げているわけです。期待した方がいらしたら申し訳ございません。

ただそんな中、最近非常に期待しているのがMRIです。ご存知の通り、磁気を用いて生体内の情報を画像化する検査です。MRIと言えば脳卒中を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、循環器領域においてもすばらしい力を発揮します。

被曝のリスク無く、心臓の収縮力、心筋(心臓の筋肉)の性状、血管の狭窄度、血管壁の動脈硬化度などの複合的な評価を一度に行うことができ、大部分が造影剤を必要としません(もちろん使用すれば更に多くの情報が得られます)。問題となるやや長い検査時間や検査結果の安定性に関しても格段の進歩が見られており、実臨床においても十分役立つものとなってきております。

当院でも10年以上前から先駆けて多くの心臓MRIの検査を施行し、諸先生方が世界に貴重な情報を発信され続けてきました。その当時、私はこちらに赴任していなかったものの「心臓MRIと言えば西条中央病院」と有名でした。そして近々最新鋭のMRIが当院に導入される予定です。ただ、この器械を活かすことができるかは我々次第とも言えます。慎重に適応を判断して、適切な検査依頼を行い、正確な評価を治療に繋げる。そうすればこのMRIが究極の検査に近づける気がして今から楽しみで仕方ありません。

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