こんにちわ誌

2012年8月号
「生活習慣病と骨粗鬆症の関連」 整形外科医長 相澤淳一

「生活習慣病と骨粗鬆症の関連」

 骨粗鬆症の原因は遺伝と環境が半々といわれています。特に閉経後の女性は、女性ホルモンの低下によって、急激に骨が弱くなります。

 骨が弱くなると骨折が起こりやすくなり、特に大腿骨頚部骨折(股関節の骨折)は移動能力や生活機能の低下のみならず、1年以内の死亡率が10~30%と高く「死に至る病」との認識を持つべきと考えられます。また脊椎圧迫骨折(背骨の骨折)では骨折した数が多いほど死亡リスクが高いことが知られています。

 生活習慣病は骨折リスクの上昇と関連があります。慢性腎臓病は糖尿病や高血圧に関連して発生しますが、骨密度の低下と骨折率の上昇が起こるとされています。また糖尿病でも骨折率の上昇が知られており、特に2型糖尿病では骨密度が高くても骨折リスクは高く、「骨の量」ではなく「骨の質の低下」が原因とされています。

 この生活習慣病―骨粗鬆症―死亡リスク上昇という負の連鎖を予防するためには、まず原因となる生活習慣病をしっかりコントロールすることが大切です。骨粗鬆症の診断では骨密度の測定が基本ですが、骨密度を測定しなくても遺伝・基礎疾患・環境因子などを入力するだけで骨折リスクを判定する「骨折リスク評価ツール(FRAX)」を世界保健機関(WHO)が作成しており、インターネット上で誰でも自由に利用可能です。当院ではこのFRAXを代行入力する試みを予定しておりますので、ご利用下さい。

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