こんにちわ誌

2011年9月号
「大腸カメラ検査のすすめ」 副院長 放射線科 二宮克彦

「大腸カメラ検査のすすめ」

 大腸癌が爆発的に増加しています。現在女性では癌死亡率第1位、男性で第3位、約50年前は年間死亡者数は約4000人でしたが、現在年間約3万8千人の方が大腸癌で亡くなられています。この間約10倍に増加していますが近い将来肺癌を抜き死亡率は第1位になると予想されています。

 大腸癌の大部分は良性のポリープから癌化することがわかっています。従ってポリープの段階でカメラで切除すれば大部分の大腸癌は予防が可能です。早期癌であればほぼ100%治癒し、進行癌の状態で発見されたとしても他の癌と比べると助かる可能性がはるかに高い、最も質の良い癌の一つとされています。

 このように治りやすい癌なのに死亡率が高いのはなぜでしょうか。肉食や動物性脂肪の摂取量増加により発生率が激増したことが原因と思われますが、大腸の検査を受けられない方が多いのも大きな要因と考えています。大腸癌は血便や便秘、下痢などの症状が出る場合もありますが、その多くはかなり大きくなっても無症状の事が多いのです。大腸癌の簡易検査法として便潜血検査がありますが、陽性であれば無症状でも必ず精密検査(大腸カメラ)を受ける必要があります。また1)家族に大腸癌や大腸ポリープのある方、2)慢性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の方、3)肉食やアルコールの多い方、4)癌家系の方は大腸癌発生のリスクが高いとされ定期的に精密検査を受けることをすすめます。

 大腸カメラ検査は一般につらい検査のように思われているようですが、大部分の方はそれほど苦痛無く終了します。手術による癒着や異常に腸が長い場合に検査中痛みが出る場合がまれにありますが、その際も鎮静剤(軽い麻酔)を使用することで随分苦痛は軽減します。大腸癌は見つかっても治癒する可能性の高い癌です。怖れることなく大腸カメラ検査を受けられることを願っています。

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