こんにちわ誌

2011年5月号
「『良性の不整脈』と『怖い不整脈』」 循環器科部長 中村真胤

「『良性の不整脈』と『怖い不整脈』」

不整脈は脈の打ち方が不規則になったり、異常に速くなったり、遅くなったりすることの総称です。自覚症状は無い場合が多いのですが、動悸や、呼吸困難、めまい、失神などを起こすことがあります。

期外収縮は、「良性の不整脈」の代表で、不整脈の中で7~8割を占めます。睡眠不足や飲酒、カフェインの摂取といった生活習慣や体調を反映して起こることが多く、治療の必要はありません。また、1分間に脈拍が40回以下になる洞性徐脈は、症状が無い場合、危険性は無く、失神や、めまいを起こしたことがある場合は、24時間心電図検査を受ける必要があります。

こうした比較的「怖くない」不整脈に対して、注意が必要なのは心房細動です。心房細動は心臓を動かす電気信号が無秩序に起こるために、心房が正常に収縮、拡張できず、体に血液を送れなくなる不整脈で加齢とともに増加し、65歳以上の約3%に見られます。心不全や心膜炎などが原因で起こる場合もありますが、飲酒や精神的ストレスが誘因となることもあります。

心房細動が怖いのは、心房細動を起こしているときに心房内にできた血栓(血の塊)が、心房からはがれて体の中に流れ、脳梗塞などを引き起こす原因になります。特に、心不全、高血圧、糖尿病、脳梗塞などの既往があり、75歳以上の人が心房細動を起こすと、脳梗塞などを引き起こす危険性が高いので、血栓を予防する薬を服用する必要があります。

突然目の前が白くなるようなめまいや、予期せず失神を起こす場合は突然死につながる「怖い不整脈」が出現している可能性があり、心臓自体に疾患が無いか循環器の専門医を受診し、心電図のほか、胸部X線検査、心エコーなどの検査を受けて下さい。

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