こんにちわ誌

2010年9月号
「糖尿病の『足』について」 内科部長 藤原正純

「糖尿病の『足』について」

 糖尿病で足を切断する患者さんは増加の一途をたどっています。糖尿病の患者は、全身の血管がボロボロになっていくのですが、痛みを感じないため、進行に気がつきません。普通の人なら足に傷が出来たり、何か押しピンの様なものでも刺さっただけで痛いので早く気が付き、早めに処置を受けるため、皮膚科や外科を受診します。しかし、糖尿病の患者は痛みを感じないために傷が出来ても気が付かず、化膿(ばい菌が入ってしまった状態)しても感じないので、普通に歩いて来ます。足は皮膚の近くに骨があり、ばい菌がほねまで入って、骨髄炎になってしまってもまだ感じません。骨髄炎になると血液を介して、全身にばい菌が飛んでしまい、思いもかけない場所に新たにばい菌の感染を起こしてしまいます。随って整形外科の先生とも相談の上、早めに足を切断しないといけません。

 この場合は、足をとるか、命をとるかといった状況まで追い詰められています。何とかそうなる前に糖尿病の患者は毎日自分で足を見て、異常を見つけたらすぐ皮膚科に受診する事が大事です。西条中央病院には、不幸にも皮膚科の常勤医はいません。急な時は間に合いませんので他の病院の皮膚科でも一向にかまいません。何より大事なのは自分で毎日、足を見て自分で考える事です。そして予防する事です。

 そのために西条中央では毎週月曜日に足のケアーのための外来を予約制で開いており、専属のナースが1人に約30分かけて足の見方を教えてくれます。何回か見方を教えてもらいながら、自分で足が悪くなる前に予防する方法を身に付けてもらうのが目的です。もし、興味がある患者さんや、足の事を勉強したいといった糖尿病の方は内科外来のナースに申し込んで下さい。採血の結果待ちの間にしっかり足の勉強をされるのも宜しいのではないでしょうか。腐った足は切断しかありませんし、切断した足は生えてきません。予防に勝るものはありません。

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