こんにちわ誌

2009年9月号
「突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)」 耳鼻咽喉科 医長 盛實勲

「突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)」

 突発性難聴は急激に発症し高度の難聴をきたす原因不明の疾患であり、我が国では年間約35000人が罹患するとされています。好発年齢は40~60歳代で、多くは一側性、感冒や精神的・肉体的疲労がしばしば誘因となります。症状としては高度難聴に耳鳴、耳閉塞感を伴うことが多く、中にはめまいを伴うこともあります。治療にはステロイドをはじめ様々な薬剤が使用されますが、治癒率は約30~40%にすぎません。

治療成績に影響を及ぼす因子としては次のようなものがあります。①難聴発症から治療開始までの期間(治療開始時期が早いほど治療成績は良好です。本疾患の場合、約1ヶ月程度で症状が固定してしまうため、発症後1ヶ月以上経過して治療を開始した場合、治療成績は良くありません。) ②聴力障害の程度(難聴の程度が軽いほど、障害の程度が軽く治癒率が高くなります。) ③めまいの有無(めまいを伴う症例は三半規管や前庭にまで広範囲に障害が及んでいます。そのため、めまいを伴う症例では治療成績が良くないとされています。)

これら治療成績に影響を及ぼす因子の中で唯一みなさんが対処できることが「難聴発症から治療開始までの期間」を早めることです。普段から聴覚に関心を持っていただき、突然の難聴を自覚された場合、早期に専門の医療機関での診察、検査を受けることをお勧めします。

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