こんにちわ誌

2009年4月号
「中学、高校でも麻疹風疹ワクチンを忘れずに」 小児科医長 髙橋由博

「中学、高校でも麻疹風疹ワクチンを忘れずに」

2007年から2008年に青少年の麻疹(はしか)の大流行があり、マスコミが大きく報道したことを覚えておられる方も多いと思います。麻疹は熱の経過と特徴的な皮疹、コプリック斑などから診断されますが、特効薬はなく自然軽快するのを待たなければいけません。

時に食事が取れず入院したり、脳炎等の合併症で死亡することもあります。まれですが、麻疹後数年たってから、知的障害やけいれんをおこし、ゆっくりと症状が進行しながら死に至る亜急性硬化性全脳炎という病気も知られています。

国はその対策として古くから予防接種を実施していますが、未だに流行は続いていています。海外に滞在する日本人から現地人に麻疹が流行した例もあり、諸外国から、日本は麻疹輸出国である、と批判されています。

問題は、世界の標準的な接種方法と比べて接種回数は少なく、接種率も低いことにあります。国はようやく、2006年から麻疹の接種回数を1歳と年長時の合計2回に増やし、経過措置として2008年度より5年間限定で中学1年生と高校3年生も2度目の麻疹風疹混合(MR)ワクチンを受けるように法律を改正しました。

この措置で2012年末にはその汚名を返上できると期待されています。そのためには対象の生徒、学生さん全てが予防接種を受けることが不可欠です。

今年度も中学1年、高校3年を迎える子供さんのいる家庭には1年間有効の予防接種券が送られてきますので、受け取った親御さんは夏休みなどを利用して予防接種を受けさせてください。みなさんの確かな行動で日本を変えていきましょう。

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