こんにちわ誌

2008年5月号
「西条市の救急医療を守るために 」 副院長 放射線科 二宮克彦

「西条市の救急医療を守るために 」

 医師不足のため全国各地で診療科の閉鎖が相次いでいます。残された病院の医師は過重な労働のため疲れ果て辞めていく・・。現在救急医療において医師不足は深刻な問題になっておりドミノ倒しのような崩壊が各地で起こっています。「たらい回し」が問題にされていますが、これまで医師の献身的な努力によりかろうじて維持されていた体制が医師不足に加え救急患者の激増のため、今や負担の限界を超え、受け入れたくてもそれが出来ない状況が生じているのです。この西条市も決して例外ではありません。周桑地区では基幹病院の大幅な診療科の縮小、近隣の病院においても脳外科、循環器科が閉鎖され、その結果、西条市全体の救急体制を維持するに必要な医師数や救急医療に欠かせない専門医の数が決定的に不足する事態を生じています。

 このような状況下で、夜間の救急外来を受診する患者はこの数年の間に著明に増加し、10年前と比較すると約2倍にもなっています。問題は救急にそぐわない軽症患者の占める割合が非常に増加していることです。「昼間は仕事で病院に行けない」「1週間前から体調が悪い」などコンビニ感覚で夜間の救急外来を受診する方が増えています。当直医は1人で救急車で搬入される重症患者を診て、その合間に軽症の受診者の対応に追われ、徹夜状態で翌日の診療に臨んでいるのが現状です。軽症患者の増加は医師を疲弊させ、本来の救急や日常診療にも支障を来す場合も生じているのです。

 西条市の救急医療を守るために今できることは何でしょうか。このままでは勤務医が疲れ果て救急体制の維持は早晩困難になってしまうでしょう。市民の皆様には、できるだけ昼間の診療時間内の受診、夜間は直接二次救急病院を受診するのでは無く、まず一次救急を受診することをお願い申し上げます。

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