こんにちわ誌

2007年10月号
「肺気腫について」 循環器科医長 佐藤澄子

「肺気腫について」

 私達は、口から取り入れた栄養素を燃焼し、その物質代謝によって得られるエネルギーを利用して生きています。この栄養素の燃焼には酸素が必要で、体の中に酸素を取り込み、燃焼で生じた二酸化炭素を排出するのが肺の役目です。効率よく酸素の取り込みと二酸化炭素の排出を行っていくために、肺は柔らかいスポンジのような形をしています。

 肺気腫という病気は、肺の構造が壊れてしまう病気で、まさに網目の壊れてしまったスポンジのような病気です。一度壊れてしまった部分は一生元に戻りません。肺が壊れることで、十分な酸素と二酸化炭素の交換が出来ないために、ひどい呼吸困難感が出現します。人は呼吸しないと生きていけません。命に直結する苦しみのため、その症状は非常につらいものです。

 肺気腫の原因の一番は、喫煙などの有害物質の吸入です。ですから、治療の基本は禁煙となります。症状が出た時点で、すでにある程度の肺は壊れてしまっているのですが、禁煙をすることで以後の呼吸機能低下を抑えることが出来ますし、早期に禁煙した場合には呼吸機能の改善効果も期待出来ます。

 現在の医療では、壊れた肺を元に戻すことは出来ません。病気になってみないと、その病気のつらさは分からないかもしれませんが、喫煙家の方々へ、早期の禁煙をおすすめします。

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