こんにちわ誌

2007年2月号
「脂肪肝とメタボリックシンドローム」 内科部長 山下省吾

「脂肪肝とメタボリックシンドローム」    

 何となく気忙しかった年末年始も過ぎ、ほとんどの方は通常の日々の生活に戻られていることと思います。年明けの外来では「正月に飲みすぎ・食べ過ぎで太ってしまった」という患者さんが散見されます。肥満といえば、昨年はメタボリックシンドロームという病名が報道を賑わせました。従来よりの糖尿病・高血圧・高脂血症といった生活習慣病に、腹囲、内臓脂肪という言葉が比較的わかりやすく、今後も強調されていくものと思われます。ご存知の通り、これらは、将来の脳梗塞・心筋梗塞という恐い病気に結びつくものであり、何とか予防したいものです。

 一般検診時にメタボリックシンドロームの方も含め脂肪肝という病名を指摘された方も多いのではないでしょうか。脂肪肝には、主として過栄養性・アルコール性があり、この原因もやはり肥満・飲酒によるものがほとんどです。一般にやや軽んじられがちですが、別名『脂肪肝はメタボリックシンドロームにおける肝臓での表現型』とも言われており、あなどれない重要な疾患です。

 脂肪肝のほとんどは予後良好でありますが、数年前より非アルコール性脂肪性肝炎という疾患が注目されています。これは、飲酒をしないにもかかわらず肝臓に脂肪は沈着し、長い年月をかけて次第に悪化し、ついには肝硬変・肝癌へと進展していく恐い病気で、正確には肝生検が必要となります。

 いずれにしても、肥満対策は極めて重要です。禁酒・禁煙は当然であり、また食事も何かと制限が必要で、患者さんにとっては全く楽しくないことですが、何とか減量にトライ・成功して戴ければと思います。

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