こんにちわ誌

2006年10月号
「CT検査での被爆は大丈夫?」 副院長 放射線科 二宮克彦

「CT検査での被爆は大丈夫?」

最近のCTの進歩は目覚ましく、今や日常診療における病気の診断に欠かせない検査となっています。しかし、CT検査は放射線を用いて人体の横断面を撮影し病気を診断する方法ですので、一定の被爆を伴うのも事実です。検査を受けられる人の中にはその影響を心配される方もおられるかもしれません。そこで、今回はCTによる被爆の影響についてご説明したいと思います。

 時々被爆による発癌の恐れについてご質問を受けます。確かに広島・長崎の原爆被爆者のように、大量の放射線を一度に浴びると、癌発生率の増加が認められますが、現在までの疫学調査では、200ミリグレイ以下の低線量被爆では有意な癌の発生率の増加は認められていません。CT検査での被爆量(20~40ミリグレイ)を考えると、CT検査を受けたことが原因で癌になる可能性はほとんど無いと考えて良いでしょう。

 また、これから子供を産む可能性のある女性の方の中には、子供に奇形などの遺伝的影響が発生するのを危惧される方もおられるかもしれません。種々の疫学調査では放射線被曝による遺伝的影響は確認されておらず、通常のCT検査での被爆量では遺伝的影響の発生確率は自然発生率と比較しほとんど問題にならないほど小さいとされています。

  CT検査では、診察では分からない多くの貴重な情報が得られ、その結果、病気の早期発見や病態を正確に把握することで適切な治療が可能となります。勿論むやみに検査を行うことは慎むべきですが、CT検査が必要と判断された場合には、躊躇されること無く検査を受けられることをお勧めいたします。

Copyright © 2017 西条中央病院 All Rights Reserved.