こんにちわ誌

2004年3月号
「わたしの『ブラックジャックによろしく』」 外科部長 小野仁志

わたしの『ブラックジャックによろしく』

 研修医斉藤英二郎が活躍するマンガ『ブラックジャックによろしく』が話題を呼んでいます。研修医斉藤が大学病院で各科を回りながら現代医療の問題点に躓きながら一つ一つ克服していく話です。
 今年から厚生労働省の方針で新臨床研修制度が開始されます。これは、大学を卒業後,二年間臨床研修病院で内科、外科、小児科、産婦人科、精神科等各科を回りながら医師としての研修を行う制度です。
 わたしが研修医であったのはもう二十二年も前になりますが、各科を回る制度は一般的でなく、私の場合、外科の医局に入局し,最初の六ヶ月は患者さんの採血と点滴と使い走りが仕事といって過言ではありませんでした。駆け出しの不慣れな医師による痛い点滴と痛い採血に、患者さんは顔で笑って心で泣いていた事でしょう。大学での六ヶ月が過ぎると私は一年間、救急病院への勤務となりました。大学では採血と点滴と糸結びを覚えた程度でしたから、常勤の医師が少ない救急病院では,外傷、虫垂炎、骨折、内科的疾患等、ひっきりなしの外来と入院患者様の診断と治療は不慣れな事の連続でした。午前中は外来、午後は手術、夜は当直で当直は二日に一度従って、家に帰れるのも二日に一度といったハードスケジュールで研修を行っていました。あまり、考える時間がなかったと記憶しています。頭より体で覚える研修でした。
 新臨床研修制度は、考える時間と指導体制が整っており、研修を終えた医師が、最近成り手の少ない外科医を目指してくれる事を期待しています。

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