こんにちわ誌

2003年10月号
「CT肺癌検診のすすめ」 放射線科部長 二宮克彦

「CT肺癌検診のすすめ」

 日本人の死因は1981年以来、癌が第1位を占めています。中でも肺癌による死亡率が最も高く、1999年の年間肺癌死亡者数は5万4千人に達し、厚生労働省の推定では今後さらに増加し2015年には肺癌罹患者数は13万5千人になるとされています。肺癌は70%以上が切除不能進行癌の状態で発見され、予後不良の代表的な癌となっていますが、治療成績不良の最大の原因として早期発見が困難なことが挙げられています。

 近年、早期肺癌発見の目的でこれまでの胸部X線写真に代わりCT(コンピューター断層撮影装置)を用いた肺癌検診が急速に普及しつつあります。CT肺癌検診は国立ガンセンターが「東京から肺癌を無くす会」で1993年に世界で初めて実施し、非常に高い早期肺癌の発見率を報告して以来、各地に普及しはじめたもので、愛媛県でも今年からCT搭載検診車による肺癌検診がスタートしています。CT検診で発見された肺癌は、胸部写真ではとらえられないものが全体の約8割を占め、X線写真では発見困難な非常に小さな病変や淡い陰影が多いのが特徴です。肺癌発見率は胸部X線写真の5倍~10倍、治癒可能性の高い第1期肺癌の割合は80%以上という驚くべき結果が報告されています。

 治る肺癌を見つける方策として現在CT検診が最も有効です。肺癌は現在では早期発見、早期手術により治癒可能です。喫煙される方、肺癌が心配な方は年一回のCT肺癌検診を受けることを是非おすすめします。

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