こんにちわ誌

2002年4月号
「変形性膝関節症(膝の痛み)」 整形外科医長 松本彰男

「変形性膝関節症(膝の痛み)と日常生活の注意点」

 桜が咲き、いよいよ待ちに待った春の到来です。花見、ハイキング、旅行と楽しい行事を予定されている方も多いと思います。
 さて、今回は変形性膝関節症について少し述べさせて頂きます。少し肥り気味の中高年の女性が、膝の痛みを訴えて来院される場合、痛みの大半は変形性膝関節症です。自覚症状としては、運動時の膝の痛みで始まります。初期のうちは椅子から立ち上がるときや歩き始めなど、特に動き始めに痛みを認めます。進行すると痛みが強くなったり、関節の中に水が溜まったり(関節水腫)、関節を十分曲げ伸ばしできなくなったり、膝関節が不安定になったりしてきます。
 では、病院を受診し変形性膝関節症と診断された場合、日常生活上のどんなことに注意すればよいのでしょうか? 先ず第一に膝に負担をかけないことです。少し肥り気味の方にとってはなんと言っても減量が大切ですが、それ以外に正座を避けること、洋式トイレを使用すること、重い荷物を持たないこと、膝を冷やさないことなどに気をつけます。第二に、膝を支える筋肉の力を強化することが大切になります。適度な運動は筋力強化とともに減量という点でも意味があります。自転車こぎやプールでの水中歩行は膝に負担をかけないよい方法ですが、症状が軽く、安定しているようであればウォーキングも可能です。その際ウォーキングシューズなど(足全体をしっかりとつつみこみ、広くクッションの効いた靴底で膝や足首への衝撃を和らげるもの)への配慮が必要です。しかし運動しすぎると逆に症状を悪化させることがあるのでくれぐれも注意して行ってください。もし、日常生活を十分注意しても膝の痛みが軽減しない場合は、専門医の治療が必要です。
 これから暖かくなり、外出することが多くなると思います。動き始めの膝の痛みが出現した場合、ありきたりですが、早めにかかりつけの整形外科医に相談されると良いでしょう。

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