こんにちわ誌

2001年12月号
「ソニー銀行と奪三振王」 内科 松本有司

ソニー銀行と奪三振王

 ぼくたちは、銀行を作った。
 この夏話題になった本である。
 一会社員が、突然、銀行設立を思い立ち、紆余曲折の後、成功を収める。いわずと知れたソニー銀行誕生までの裏話である。
法令上、銀行設立の資本金は最低10億円、金もかかるし人もいる。著者であり、設立の中心人物である十時(ととき)氏は、ネット銀行を思いつく。ネット銀行最大の利点は、低コスト。特に、個人を対象としたローンでは低利子で顧客を多くすることが狙いである。いとも簡単に日本経済を動かしたことの驚きと同時に、銀行運営までの道のりの苦労は想像に難くない。
 思うに、現代社会では、カネ・コネとは対極的にひらめき(素質)・努力・偶然性(時代のタイミング)によって成功を収めることも可能である。スポーツ界でも、中田、イチロー、高橋尚子らはプレッシャーに屈しない精神力も兼ね備え淡々と進歩した。ネット銀行をひらめいたのは、十時氏だけではあるまい。しかし、実現したのは十時氏である。2002年ソニー銀行は多くの戦略をすでに用意している。頑張って欲しいと思う。
 十時氏と私は同い年である。ちなみに、驚異の奪三振王、ランディ・ジョンソンも同じ38歳である。かたや、弱冠、かたやベテランと云われる年頃。
 人生の半ばにさしかかり、少し勇気づけられた気がした。

内科医長 松本有司

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