こんにちわ誌

2001年5月号
「低ければ低いほどよい?」 内科 間口元文

「低ければ低いほどよい?」

 高脂血症という病気について初めて記載されたのが1900年頃。しかし、それよりもっと前、かの有名なレオナルド・ダ・ビンチは、急死した人の心臓を見て、その血管の周りに付いている脂肪が原因であろうと考えていました。脂肪が体内に過剰に存在することの影響について警鐘が鳴らされてから約500年の歳月が流れていることになります。近年、虚血性心疾患や脳血管障害などの動脈硬化性疾患が増加していますが、特にコレステロール値が220mg/dl以上になると危険率が急激に上昇するといわれています。食生活の変化に伴い、現在の平均コレステロール値は男女ともアメリカの人たちと差がなくなっているようです。
 治療に対しての最近の考え方は、「あまりコレステロールが高くなくても下げるべき患者さんには積極駅にコレステロール低下療法を行う」となっています。一方、「どこまで下げれば安心?下がりすぎると体に悪いのでは?」という疑問も生まれます。当然、治療目標は、心筋梗塞を発症した人、糖尿病がある人、ただコレステロールが高いだけの人等々、それぞれ変わってきますので、主治医の先生と相談して下さい。また、一般にはコレステロールは100mg/dl以上あれば問題ないと考えられており(新生児や他の動物は50~70mg/dl程度です)、薬でこれ以下まで下がることもないでしょう。また、現在までコレステロールを大幅に下げたため合併症が併発したとの報告はありませんので、心配はないようです。
 さて、この春から学校、会社等至る所で一年生が頑張っています。コレステロールの高い人も、初心にかえって身近なところから頑張ってみましょう(高脂血症についてはいつの時代も食事療法が重要です。)

内科医長 間口元文

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