こんにちわ誌

2000年12月号
「熱性けいれん」 小児科医長 中村泰子

「熱性けいれん」

 いよいよ二十世紀もあと一か月となりました。地球温暖化とはいえ吹く風は身にしむ年の瀬、風邪ひきさんも増え我が小児科にとっては一年で一番忙しい季節の到来です。

 さて、風邪をひいて熱がでるとけいれんをおこすお子さんがいます。1歳から3歳頃までは人生の中で一番けいれんをおこしやすい年齢であり、軽い下痢が原因となってけいれんをおこす事もあります。しかし、熱性けいれんは一生涯に1回から2回の事が多く3回以上のけいれんを繰り返すお子さんはわずか9%にすぎません。従ってほとんどの場合は予防的治療の必要はありません。ただし、回数は1回でも15分以上続くけいれんがあったり、逆に1回ずつは短くても短時間に何回も繰り返したりする場合には予防を行う方が望ましいとされています。発熱時にタイミングよく抗けいれん剤の坐薬を入れる事でほとんどの熱性けいれんは予防できます。軽いふらつきや興奮、眠気がみられますが強い副作用はありません。通常2年間(あるいは4~5歳まで)予防を行います。

 熱性けいれんは乳児期という年齢に遺伝や感染等が加わりおこる良性の疾患です。慢性のけいれんをおこすてんかんの発症はわずかです。熱性けいれんに対し心配しすぎる事のないよう本人の状態に合った予防法を選ぶことが大切です。

 お子様に関してご心配な事がおありでしたら遠慮なくご相談ください。二十一世紀を担う子供達の健やかな成長を願っています。

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