こんにちわ誌

2000年11月号
「白内障」 眼科医長 田中祐子

「白内障」

 白内障とは、眼球の中にある水晶体(レンズ)が濁る病気です。原因は加齢によるものがほとんどで、実は誰でも40歳頃から始まっているのですが、この頃は水晶体の濁りが軽度なので自覚症状がありません。手術を受ける必要があるほど濁りが強くなるのは、通常60から80歳代になってからです。ただし個人差があり、生涯それほど濁らない人もいます。

 症状は、初期では、目のかすみ、単眼複視(片目で見て何重にも見える)などですが、進行すると視力が低下し、場合によってはほとんど見えなくなることもあります。

 いったん濁った水晶体は、現在では手術で直すしか方法がありません。多くの患者さんが点眼している白内障の治療薬は、白内障の進行を遅らせる効果はありますが、濁りを減らす(白内障を治す)効果はないのです。

 当院でも、小さい傷口(3~4mm)から水晶体を超音波で削って吸い出し、折り畳み式の人口レンズを入れるという最新の方法で手術を行っています。手術時間は20分程度です。(ただし非常に進行した白内障の場合は別の方法になります。)術後は1時間安静の後、ふつうに歩いたり食事をしたり出来ます。“麻酔の注射や手術中に痛いのでは?”と心配される患者さんもおられますが、麻酔が痛かったのは昔の話。最近は痛くない麻酔方法が主流です。また、眼球は表面には痛みを感じる神経がたくさんありますが、眼球の中にはほとんど存在しないため、意外に手術中は痛くないものなのです。

 白内障手術で、目がよく見えるようになって、これからを楽しく過ごしていただけたら……と日々願っております。

Copyright © 2017 西条中央病院 All Rights Reserved.