こんにちわ誌

2000年10月号
「紅葉とインフルエンザ」 名誉院長 弓場意出夫

「紅葉とインフルエンザ」

 『山粧う』(やまよそおう)は秋の季語で、紅葉や黄葉に彩られる美しい秋の山を、簡潔にそして見事に表現しています。その言葉のように四国連峰の粧いも日ごとに濃くなり、祭り囃子の響くこの季節は、少し早いようですが、そろそろインフルエンザの予防対策を考える季節でもあります。

 インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症で、発熱や頭痛、のどの痛みや鼻水など、風邪によく似た症状もみられるため、一般的には「少しひどい風邪」と言うように考えられがちですが、本来は普通の風邪とは全く違う病気です。四十度を越す高熱が出ることも珍しくなく、全身にさまざまな症状が現れ、重症化すると体力のない高齢者や乳幼児などでは生命にかかわりますから、特に注意が必要です。

 現在インフルエンザの予防に最も有効と考えられるのは予防接種です。ただ予防接種は注射をすれば直ぐに効くというものではありません。インフルエンザの予防接種は一~四週間間隔で二回接種しますが、効果が出るのは接種終了の二~三週間後になります。このことから、一月から二月がピークになるわが国のインフルエンザの流行期を考えると、接種は十月から十二月の間に実施するのが望ましいとされています。

 インフルエンザの予防には、もちろん手洗いやうがいの励行なども大切ですが、二十一世紀最初の冬を元気に迎えるために、早めの予防接種も心掛けたいものです。

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