こんにちわ誌

2000年8月号
「我れは海(山)の子」 副院長 西村哲一

「我れは海(山)の子」

 少雨の梅雨が明け、猛暑の夏が一気に日本の上に居座っています。二十世紀の最期を飾るかのように、日本の北から南まで、火山噴火、地震とニュースの材料には事欠かないようです。それとともに人間の心の亀裂が生む事件も日常茶飯事化してきました。

 そんな中でも私たちは、夏が来ると心ざわめき、海へ山への大移動を起こします。海外派も多いようですが、やはり、折りからの不景気に伴う“安近短”指向によりアウトドアレジャーが大流行のようです。ところで、あなたは海と山を選ぶとしたらどちらですか。私はどうも山派のようです。海の磯の香りの潮風と波の音より谷を渡る涼風と木の香、ヒグラシの声のほうが心にも体にも心地好く感じられるのです。多分、私とは逆に、海の風情がより心地好い人達もたくさんいることでしょう。そんな人達を海派と呼びましょう。

 どうして海派、山派ができたのでしょう。私の今までの人生の中で海がみじかにあった記憶がありません。いなかも山、父母の里も山でした。そんな生活の記憶の積み重ねがひとを海派や山派にしたものでしょう。海も山もオゾンがいっぱい、酸素もいっぱい、紫外線だけはいっぱいすぎますが心と体にはいいことばっかりです。日本の国はどっちを向いても海か山。短い夏を皆、“我れは海の子、山の子”になって自然と溶け合うのもまたいいことでしょう。少なくともずっと“我れは街の子”でいるよりは。

あなたは海の子?、山の子?

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